ジョブシェアリングという人材戦略|人手不足時代の新しい組織の作り方
採用難の時代、企業は働き方の設計を見直す必要がある
多くの企業が「人が採れない」と感じている現在の採用市場。
求人を出しても応募が集まらず、採用活動が長期化するケースも珍しくありません。
しかしその背景には、
「1つの仕事=1人のフルタイム社員」という従来の採用前提があるかもしれません。
一方、求職者の働き方は確実に変化しています。
- 子育てと仕事を両立したい人
- 介護を抱える人
- 副業として働きたい人
こうした人材にとって、フルタイム勤務は必ずしも現実的ではありません。
そこで注目されているのが
ジョブシェアリングという人材戦略です。

ジョブシェアリングとは何か
ジョブシェアリングとは、
1つの仕事(ポジション)を複数人で担当する働き方を指します。
例えば次のような形です。
- 午前担当/午後担当
- 週前半担当/週後半担当
- 時短社員2名で1つのポジション
従来のように「1人がすべて担当する」のではなく、
仕事を分担して組織を回す考え方です。
海外では比較的一般的な働き方ですが、
日本でも人手不足を背景に注目され始めています。
人手不足対策としてのジョブシェアリング
採用の可能性を広げる
フルタイム人材の採用が難しい場合でも、
短時間勤務なら応募が増えるケースは少なくありません。
特に次のような人材は多く存在します。
- 午前だけ働きたい主婦層
- 週3日勤務を希望する人
- 副業として働きたい専門人材
ジョブシェアリングは、
こうした潜在人材を組織に取り込む仕組みになります。
離職リスクを分散できる
1人の社員に業務が集中すると、
退職や休職が発生したときに業務が止まる可能性があります。
しかしジョブシェアリングの場合、
複数人で業務を共有するためリスクを分散できます。
また、業務の属人化を防ぐ効果も期待できます。
多様な働き方に対応できる
ジョブシェアリングは、さまざまな働き方と組み合わせることができます。
- 短時間勤務
- パート勤務
- 副業人材
- 時短社員
企業が柔軟な働き方を認めることで、
採用できる人材の幅は大きく広がります。
ジョブシェアリング導入のポイント
業務を分解する
ジョブシェアリングを導入するためには、
まず業務を整理することが必要です。
- 業務内容で分ける
- 時間帯で分ける
- 担当範囲で分ける
この整理ができていれば、
短時間人材でも十分に戦力になります。
情報共有の仕組みを整える
複数人で仕事を担当する場合、
情報共有の仕組みが重要になります。
例えば
- 業務マニュアル
- チャットツール
- 引き継ぎルール
などを整えることで、
スムーズに業務を回すことができます。
成果ベースの評価にする
ジョブシェアリングでは
「働いた時間」ではなく、
成果で評価する仕組みが重要です。
短時間勤務でも成果を出せる環境を作ることが、
制度の成功につながります。
人材戦略は「人数」から「設計」へ
これからの採用は、
単純に人を増やすことではなく
組織の働き方を設計することが重要になります。
フルタイム人材だけに頼るのではなく、
- 短時間人材
- パート人材
- 副業人材
を組み合わせることで、
より柔軟で強い組織を作ることができます。
ジョブシェアリングは、
その第一歩となる人材戦略と言えるでしょう。
しゅふのミカタからの所感
人手不足の時代に必要なのは、
「人を増やすこと」よりも 働き方を見直すことかもしれません。
1人のフルタイム人材に頼る組織から、
複数人で仕事を支える組織へ。
ジョブシェアリングは、企業と働き手の双方にとって
無理のない働き方を生み出す可能性を持っています。
これからの採用は、
仕事をどう分けるかが重要なテーマになっていくのかもしれません。
