AI導入で成果が出ない中小企業へ|しゅふのミカタが実感した“人の判断をくわえる”業務効率化
「AIを導入したのに、思ったほど成果が出ない」
そんな悩みを抱える中小企業は少なくありません。
パート型派遣サービスを展開するしゅふのミカタも、かつてはその一社でした。
スタッフ個人がChatGPTを使う場面はありましたが、
会社全体としてどう活用するかは見えていませんでした。

導入のきっかけは、某大手通信サービス・グループ企業からの提案
ある日、某大手通信サービス・グループ企業から社長宛にAIコンサル導入の案内が届きました。
「AIで業務効率化を進めたい」という気持ちはありつつ、どこから手をつければいいのか分からない。
そんなタイミングでの一本の電話が、AI活用の第一歩となりました。
初期研修で全員の知識をそろえる
導入の最初に行ったのは、4〜5時間の生成AI基礎研修です。
AIの活用範囲や著作権、情報管理の注意点などを学び、
社内全員が同じ知識を持つ状態をつくりました。
この“前提の共有”が、後のスムーズな活用につながります。
毎月の定例ミーティングで業務を整理
その後は、AIコンサル担当者と毎月1回の定例ミーティングを実施。
業務を洗い出しながら、
「自動化できること」と「人の手をくわえるべきこと」を整理していきました。
AIに任せられる部分と、人が判断すべき部分を切り分けることで、
“AI頼みにならない仕組み”が少しずつ形になっていきました。
ChatGPTを活用して業務を1/5に効率化
AI導入後、最も効果があったのが事務処理の効率化です。
① 人材提案文・求人リスト作成が1/5に短縮
企業へ人材を提案する際のPR文や求人リスト整理をChatGPTで下書き。
AIが文章の骨格をつくり、担当者が内容を整える流れを構築しました。
結果、1件あたりの作成時間が約1/5に短縮。
AIが効率を生み、人が仕上げる。
そのバランスが最も成果を上げました。
② 未経験スタッフが自社Webサイトを制作
Web未経験のスタッフが、AIのガイドを参考にしながら
WordPressで自社サイトをリニューアル。
AIが構成案や文章の提案を行い、
最終的なトーンや表現は人が判断して仕上げました。
外注せずに社内完結できたことで、コスト削減とチームの自走力向上を実現しました。
③ メール・資料作成のテンプレ化
ChatGPTを使って営業資料や面談調整メールのテンプレートを作成。
AIが下書きを生成し、担当者が相手に合わせて微調整。
機械的すぎない、人の温かみが残る文面を短時間で作れるようになりました。
AI任せでは成果が出ない。人の判断をくわえることが鍵
AI導入を成功させるには、ツールを入れるだけでは足りません。
AI任せでは成果は出ません。人の判断をくわえないといけないのです。
AIが“効率”を担い、人が“方向”を定める。
この組み合わせこそが、業務改善を持続的に成功させるポイントです。
しゅふのミカタでは、AIを「置き換え」ではなく**“掛け合わせる力”**として活用。
その結果、スピードと品質の両立を実現しました。
今後の展望:AIで「人を減らさない」効率化へ
AI活用の目的は、単に人件費を削減することではありません。
人が本来の価値を発揮できる時間を増やすことです。
しゅふのミカタでは今後も、AIと人の力を組み合わせながら、
主婦・パート層の「働きやすさ」と企業の「生産性」を両立させる仕組みづくりを進めていきます。
【まとめ】
AI導入を「人を減らす手段」にしてしまうと、長期的な成果は出ません。
AIをどう活かすかは、最後に人の判断をくわえるかどうかにかかっています。
しゅふのミカタの事例は、
“AI頼みではない業務効率化”が、
中小企業でも現実的に実現できることを示しています。
